金メダルと試金石
こんにちは。質トダ屋・店主の戸田です。
今年はオリンピックが開催され、メダル獲得のニュースが連日TVで流れていましたね。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、オリンピックの金メダルは純金ではなく、純銀に金メッキをしたものになります。オフィシャルサイトにも東京2020オリンピックメダルデザインとしてメダルの仕様が書かれていて、金メダルは
- 大きさ/直径85mm
- 厚さ/最小部分: 7.7㎜ 最大部分: 12.1㎜
- 重さ/約556g
- 原材料/純銀に6g以上の金メッキ
と明記されています。
これはメダルを準備するのが開催国で、もし発展途上国でオリンピックを開催するとなった時にでも、純金のメダルを用意するのではなく、銀に金張りのメダルとすることで経済的負担を減らせるようにするためだと言われています。現在はIOCに提出し、事前の承認を得なければならないとなっていますが、近年まではオリンピック憲章の中で「1位および2位のメダルは銀製で、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない。また、1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(またはメッキ)がほどこされていなければならない。」という細かい規定がありました。東京2020の純銀に6g以上の金メッキもここからきていると思われます。
さて、金メダルのトレビアが出たついでに、質屋のトレビアもご紹介します。
今回は「金」繋がりで、金などの貴金属を査定する時に使用する道具「試金石」についてです。
試金石というと、一般には「今後の成否の行方を占う試金石となる」とか「今度の政策は政府の試金石となろう」のような使われ方をする、価値・力量などを判定する材料となる物事という意味として使われる言葉です。
実はこの言葉、質屋に馴染みの深い用語でもあるんです。
というのも、質屋では貴金属の鑑定道具として「試金石」という道具をよく使用するんですね。広辞苑には「金・銀などの貴金属を磨って、その面に現れた条痕の色と既知のものとを比較して、その貴金属の品位を判定するのに用いる石」と紹介されており、先に紹介した「価値・力量などを判定する材料となる物事」という意味は、この品位を判定するのに用いるという意味からきています。ちなみにこの試金石は黒色の石英質の鉱石で緻密な粘板岩である那智黒石が使用されるているそうです。
質トダ屋では検査前にお客様から許可を得られたら、お持ちいただいた金などの貴金属にキズがつかないように気をつけ、試金石を使用させていただいています。もちろんこれだけで判断するわけではなく、金の場合なら刻印や比重検査、手ざわり、磁石反応などなどさまざまなチェックをし、トータルで判断させていただいています。
さて今回はTVでメダル獲得のニュースのあとに、アナウンサーの「今後の政局を占う試金石となる政策・・」という言葉が聞こえてきたのでトレビアとして書いてみました。少しでも質屋に興味を持っていただけたら幸いです。
質トダ屋では金とプラチナの売却手数料をいただいておりません。また経費削減を心がけその分をできる限りお客様に還元できるよう買取価格を出させていただいています。名古屋近辺で金などの貴金属の高価買取ができるお店をお探しであれば、ぜひ質トダ屋にお立ち寄り下さい。